最初の記事と一つの宣言

 私は自己顕示欲が強い。それこそブログを始める程度には。だがその一方で、誰にも目を向けられない不在表明を好む。

 誰かに自分を認識してもらう行為には恐怖を感じる。反応を貰えたなら、それこそ恥を感じて動けなくなってしまうだろう。他者とは常に私を憎悪の目線で突き刺し、精神に脅威を及ぼす異形の存在である。

 それならこんな公開ブログなど書く必要はどこにもない。だが、それでも、うずまく欲望が誰かに見てもらいたいと思わせてしまう。

 インターネットは常に広大だ。私は誰かに見てもらいたいと思いながら、誰にも見られないことを期待する文章をここに綴っていく。ここに綴る予定の文章は、誰でも閲覧できる公的な表現でありながら、自分の満足だけを求める私的な表現でもある、意図的な公私混同をした半私半公表現の集積である。